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西尾維新の最新作、「少女不十分」。
「この本を書くのに10年かかった。」
とでっかく書いてあるだけあって、今ままでの西尾維新作品とは一味違った奇妙な物語でした。
この小説、初めのうちは読み進めるのに時間がかかりました。
「これまで小説なんて書いたことはない」「異端であることを誇ろう。」
こんな感じの自分語りが103ページほど続くんですね。
そろそろうんざりしてきました。

「また西尾維新がひねくれてやがる・・・」

そして104ページ目からようやく物語が進みます。

二十文字以内で言うとこういうことだ。
十年前、僕は少女に誘拐された。

なら20文字以内で初めから言えよ;;

と、まぁこれだけ書くと文句にしか見えませんが、最後まで読むと全てが許せます。
というか全てが理解できました。
「これまで小説なんて書いたことはない」「異端であることを誇ろう。」
と、103ページも語っていることの意味が。

ネタバレになるのであまり書きませんが、読み終わっての感想。

非常に奇妙で、ちょっと怖くて、ハッピーエンド?な不思議な話でした。

ああ、確かにこれは書くのに10年かかるなぁ、と最後には納得してしまった。
この本を読む前は小学生女子とイチャイチャラブラブする話を期待してたんですが、良い意味で期待を裏切られました。


冒頭の説明で、「小説ではなくドキュメント」と書かれているけれど、「この小説はフィクションです」の表記がないのでどうなんだろう。西尾維新の実体験なら凄いけれど、流石に小学四年生の女子に誘拐されたってのはフィクションっぽいし・・・うーん。。



もし「少女不十分」がノンフィクションなら、西尾維新はこんな人間です。
西尾維新は、携帯を機種変更すると、まずカメラ機能を破壊する。
西尾維新は、小学四年生女子に誘拐されたことがある。
西尾維新は、20歳の時、小学四年生女子と一緒にお風呂に入ったことがある。
西尾維新は、小説というものを書いたことがない。
西尾維新は、毎朝5時に起きて小説らしきものを書く。
西尾維新は、一日二万歩歩く。
西尾維新は、自動車免許をもっていない。
西尾維新は、引っ越しマニアである。

上から3つ・・・(;^ω^)
フィクションっぽく描かれてますけど、「柿本=西尾維新」とは限らないし、もしノンフィクションならラストの「U=夕暮誘」というのも出来過ぎですし、いろいろと西尾維新に嫉妬せざるを得ないのですがw

重版では「この小説はフィクションです。」か「この小説はノンフィクションです。」のどちらか一文を最後に追記してほしいものです。いやまぁ、どっちとも取れるからいいのかな。

あとこの小説の見せ場?的な209ページの元ネタについてはこちら
10年前にはこれらの物語の大筋は考えてたってことですかね。

西尾維新作品の原点というか、なんで西尾維新作品にはこんなちょっと異端な登場人物ばかりが描かれているのかとか、物語のメッセージ性とか知りたい人や、西尾維新作品が好きな人なら読んどいて損はないと思います。

おわり。